「こいで、こいで、どんどん、こぐんだ」
「手を離さないで、手を離さないでー」
それまでのように、こぎながらそう言っていれば、自転車の後ろを親が支えてくれていると思っていた。
だが、気がつくと子供の私は、いつのまにか一人で自転車をこいでいた。
確かその最初の自転車は、18インチ
自分の身体とぴったり合っていたので、力強くこぐことができ何とも気分が良かった。
自転車を乗り回し始めると、今度はそれまで徒歩では行かなかった地域に簡単にでかけて、まるで戦国時代の武将が次々に他領へ進出していったようで愉快だった。
危ない手放しの運転、ペダルに乗ったまま立ち上がる運転、ハンドルを持って飛び上がってサドルに乗る飛び乗り等、何度か転倒しながらも、そこが広い公園であったため幸いかすり傷で済んだ。
ところが、その公園へ26インチの自転車
自分でもそれに乗れば負けないとばかり、その自転車貸してもらうのだが、いかんせんサドルの高さが高いのでこげない。
しかたがないので、▽のフレームの間から反対側へ足を入れてこごうとするのだが、スピードが出るはずもなく、ずいぶんと悔しい思いをした。
最近は徒歩散歩が多くなったので、自転車に乗る時間は少なくなったが、やはりちょっとした荷物を運ぶのに自転車は欠かせない。
そして、こぎながら、あの子供の頃の思い出がよみがえってくるのである。
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